侮るなかれ 味噌汁の健康効果
健康にも美容にも効果のある味噌は、日本が誇るスーパーフード
そういっても過言ではありません。
味噌を使った料理といえば何と言っても和食の定番 味噌汁ですよね。
味噌は大豆・麹・塩などを混ぜて発酵させた調味料。
材料自体はとてもシンプルですよね。
原料である大豆にはたんぱく質が多く含まれます。
この大豆に含まれるたんぱく質は、通常消化吸収されにくい傾向にあるのですが
低温で時間をかけゆっくりと発酵させることで分解が進み様々なビタミンやアミノ酸が生成され、吸収されやすい形に変化します。
そんな日本が誇るスーパーフードとも言える味噌ですが
僕は水分補給の一環と捉えて毎日味噌汁を飲むようにしています。
水分補給はとても大事、でも…
人間の体は60〜70%が水分ですから、意識的な水分補給は大事なポイントです。
しかし「水」だけ取っていると実は体温が下がってしまいます。
それは何故かというと 血中のナトリウム(塩分)濃度が下がってしまうから。
点滴とか所謂スポーツドリンクに塩分が添加されているのはこのためです。
そしてナトリウム濃度の低下は体温低下の原因に繋がってしまうんですね。
体温が下がるということは代謝が下がるということですから
ダイエットにおいてもこれはマイナスですよね。
そこで出てくるのが味噌汁です。
水分補給すると同時にナトリウム(塩分)やミネラルも同時に摂取できるんですから
効率もよく一石二鳥ですよね!
血圧を気にする人もいるけれど
「味噌は塩分が多く体に悪い」みたいな通説がありますが、これは誤解です。
食塩感受性のラットに「普通のエサ」「味噌を含むエサ」「味噌と同じ塩分濃度のエサ」を12週間与えた研究の結果をまとめたものがあります。
グラフを見ていただくとわかる通り、純粋な塩分そのものに比べると味噌の塩分は血圧が上がりにくいという結果が出ています。
これは発酵というプロセスにおいて塩分がたんぱく質や食物繊維と結合し純粋な塩分とは異なる成分に変化するからなんですね。
むしろ味噌汁を飲む習慣のある人はそうでない人と比べると血管年齢が若く
高血圧などのリスクは低くなるとされています。
赤とか白とかあるけど それって…
メイラード反応という言葉を聞いたことはありますか?
これはアミノ酸と糖とを加熱した時などに見られる褐変反応で
このメイラード反応の度合いによって色の違いが生じます。
赤味噌は大豆を蒸して作られます。熟成期間も1年以上と長期。
イソフラボン、サポニンといった成分が発酵によって吸収されやすい形に変化
さらに赤色の素であるメラノイジンという成分が活性酸素を除去する効果も◎
一方の白味噌は大豆を煮ます。熟成期間も数日〜数ヶ月と短め。
そのためメイラード反応が抑えられ白っぽい味噌に仕上がるというわけ。
白味噌にはリラックス効果のあるGABAや乳酸菌が多く含まれます。
作り方の違いから赤味噌の方が栄養価が高いとされていますが、あっさりとした味が好きという方もいますし、どちらを取るか この辺は好みの問題ですかね。
朝は赤味噌で栄養を補給して、夜は白味噌でリラックス といった感じに使い分けるのもいいかもしれません。
具材選びを楽しもう
味噌汁といえば具材選びも大事なポイントですよね。
組み合わせによって得られる相乗効果も侮れませんよー。
代表的な具材とその効果をピックアップ!
・豆腐
たんぱく質が豊富で、糖の吸収を抑える効果も。
・わかめ
水溶性食物繊維がたっぷりで、腸内環境が改善されます。
・しじみ
脂肪燃焼効果のあるオルニチンがたっぷり!
・なめこ
糖の代謝に必要ビタミンB群が豊富に含まれています。
・ねぎ
匂い成分のアリシンが血行を良くし疲労物質である乳酸を分解、疲労回復に効果があります。
まとめ
日本古来から食べられてきた味噌汁。
私たちの生活にとって身近だからこそ、その効果を意外と軽視しがちですよね。
その秘めたる効果を改めて確認し、今日からまた味噌汁のある生活を楽しんでみませんか?